遺伝診療部

遺伝診療部

概要

遺伝診療部は、がんゲノム医療を中心とするゲノム医療と、NIPT(母体血胎児染色体検査)、遺伝カウンセリングなどを担当する中央診療部門の一つです。遺伝診療部では、①がんゲノム外来、②NIPT外来、③遺伝カウンセリング外来の、3つの専門外来を設置して、各診療科・各部門と密に連携して診療を行っています。また、当院は、臨床遺伝専門医認定研修施設として、臨床遺伝専門医制度委員会(日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会)より認定を受けています。

外来担当医

濵嶋 直樹 遺伝診療部・部長
がんゲノム医療センター長・第二小児科部長
臨床遺伝専門医・指導医・指導責任医(臨床遺伝専門医制度委員会)
遺伝性腫瘍に関する遺伝カウンセリング受け入れ可能な臨床遺伝専門医
生殖医療に関する遺伝カウンセリング受け入れ可能な臨床遺伝専門医
西川 尚実 周産期医療センター長・第二産婦人科部長
臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医制度委員会)
生殖医療に関する遺伝カウンセリング受け入れ可能な臨床遺伝専門医

外来日程

午前 がんゲノム
濵嶋 直樹
      がんゲノム
濵嶋 直樹
がんゲノム
濵嶋 直樹
     
午後 NIPT
濵嶋 直樹
      遺伝カウンセリング
濵嶋 直樹
           

外来について

1.がんゲノム外来
当院は、2020年1月1日付で、厚生労働省より、「がんゲノム医療連携病院」の指定を受け、2020年4月より、遺伝診療部に「がんゲノム外来」を設置して、がん遺伝子パネル検査(がんゲノムプロファイリング検査)を開始しました。がんゲノム外来では、がんゲノム医療コーディネーターとともに、がん診療に携わる全ての診療科と、病理診断科、中央検査科、薬剤科、看護部、事務部門などの各部門と密に連携を取り、がんゲノム医療を実践しています。

<がん遺伝子パネル検査とは?>
がん遺伝子パネル検査は、がんに起きている遺伝子の変化を調べ、その特徴を知ることで、患者様に適した治療法を検討する検査です。私たちの体を作る一つ一つの細胞は、遺伝子によってコントロールされています。遺伝子は人の体の細胞が正しく働くための設計図です。がんは遺伝子に傷がつくことで発生します。遺伝子が変化してしまい正しく働かなくなることで、正常な細胞ががん細胞に変化します。がん遺伝子パネル検査とは、がん細胞における数十個から数百個の遺伝子の変化を一度に調べる(がんゲノムプロファイリング)検査です。どうような遺伝子の変化が起きているかを知ることで、患者様のがんについて、ある薬剤が効きやすい、効きにくいといった、効果の予測ができる場合があります。検査には、がんの組織標本や血液が必要となります。
がんゲノム外来では、現時点で保険収載されている、2種類のがん遺伝子パネル検査、「FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル」(324種類の体細胞系列解析)と、「OncoGuide™ NCCオンコパネルシステム」(114種類の体細胞・生殖細胞系列解析)を実施しています。

<がん遺伝子パネル検査の対象は?>
保険診療でのがん遺伝子パネル検査は、すべての固形がん(血液腫瘍以外のがん)の患者様が対象となります。標準治療を受けている患者様の場合は、標準治療終了後(または終了見込時)に適応となり、標準治療を受けていない患者様の場合(希少がん、原発不明がん等など、標準治療がない場合や、局所進行・再発などのために標準治療が終了となった場合)は、随時適応となります。また、手術や生検などのがん組織標本が、必要十分量、適切な状態保存されている必要があります。
がんゲノム外来は、当院の各診療科に通院中の患者様を対象としています。他の医療機関に通院中の患者様で、がん遺伝子パネル検査をご希望の方は、主治医の先生よりご紹介いただき、まず、当院の該当診療科外来を受診下さいますようお願いします。

2.NIPT(母体血胎児染色体検査)外来
当院は、2014年2月12日付で、日本医学会より、「母体血を用いた出生前遺伝学的検査に関する臨床研究施設」としての認可を受けています。NIPT外来では、産婦人科、小児科と密に連携を取り、NIPTを実施しています。

NIPTの対象となる妊婦さんは、現時点では、下記のいずれかに該当する方です。
1.分娩予定日に35歳以上である方
2.21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーを有するお子さんを妊娠、あるいは、分娩したことがある方
3.赤ちゃんが染色体の変化(21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー)をもつ可能性の上昇を指摘されている方

NIPT外来では、当院で分娩予定の妊婦さん(他の医療機関で妊婦検診を受ける場合を含む)のみでなく、他院で分娩予定の妊婦さんも対象としています。他院を受診中の妊婦さんは、主治医の先生よりご紹介いただき、まず、当院産婦人科外来を受診下さいますようお願いします。また、カウンセリング予約日に、夫またはパートナーとともに、お二人そろってカウンセリングを受けられる方が対象となります。

3.遺伝カウンセリング外来

遺伝カウンセリングとは、遺伝の可能性のある疾患の患者様やそのご家族、あるいは、遺伝についての漠然とした不安や悩みを抱えている方々のための医療です。遺伝診療部では、遺伝に関する様々なご相談に対応させて頂きます。また、必要に応じて適切な遺伝学的検査を提案し、その結果を詳しく説明いたします。他の医療機関で実施された遺伝学的検査結果に基づく、遺伝カウンセリングのご依頼にも対応いたします。その上で、患者様やそのご家族の遺伝に関するご不安やお悩みの問題の解決を、サポートいたします。
遺伝カウンセリング外来では、①遺伝性腫瘍、②出生前診断、③各種遺伝性疾患、に関する遺伝カウンセリングと、各種遺伝学的検査を実施しています。
1.遺伝性腫瘍に関する遺伝カウンセリング
遺伝性腫瘍に関する遺伝カウンセリングと、各種遺伝性腫瘍遺伝学的検査:BRCA1/2遺伝学的検査(遺伝性乳がん卵巣がん症候群:HBOC)、TP53遺伝学的検査(リ・フラウメニ症候群)、PTEN遺伝学的検査(カウデン症候群)、MMR遺伝学的検査(リンチ症候群)、APC遺伝学的検査(家族性大腸腺腫症)、MEN1遺伝学的検査(多発性内分泌腫瘍1型)、RET遺伝学的検査(多発性内分泌腫瘍2型)等が実施可能です。検査をご希望の場合は、まず、遺伝カウンセリングを受けて頂き、その結果に基づいて検査を検討いたします。保険診療での検査適応となる場合と、自費検査の適応となる場合とがあります。
また、「FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル」などの体細胞系列バリアント解析のみの、がん遺伝子パネル検査の結果、生殖細胞系列バリアントが疑われた場合の遺伝カウンセリング、シングルサイト検査(生殖細胞系列変異の確定検査)も実施しています。

<BRCA1/2遺伝子検査(乳癌・卵巣癌・HBOC)とは?>
BRCA1/2遺伝子検査は、検査結果に基づいて、乳がん・卵巣がんの治療選択肢に新しい種類の分子標的薬を加えられるかどうかを判断する目的で、または、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)の診断目的で行われます。検査の結果、BRCA1/2遺伝子に病的な変化があることが判明した場合、その病的な変化によってがんの発症リスクが高まることについて理解を深め、ご自身の健康管理、医学的管理や、ご家族に結果をお伝えするかどうかなどを含めた、今後の対策・方針に関する遺伝カウンセリングを行います。また、VUS(病的意義が不明な変化)や遺伝子多型の可能性が判明した場合にも、その意義について詳しい説明をさせていただきます。ご希望の方には、検査前に、検査の詳しい説明をいたします。他施設で受けられたBRCA1/2遺伝子検査の結果に関する遺伝カウンセリングのご依頼にも、対応いたします。
<保険診療でのBRCA1/2遺伝子検査(HBOC)の適応となる方は?>
乳癌発症者のうち以下を満たす方ならびに卵巣癌、卵管癌および腹膜癌を発症した方となります。 (「遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き 2017年版」より引用)
・ 発症、未発症に関わらず(本人以外に)すでに家系内でBRCA1または/かつBRCA2の病的バリアント保持が確認されている
・ 乳癌を発症しており,以下のいずれかに当てはまる
✓ 45歳以下の乳癌発症
✓ 60歳以下のトリプルネガティブ乳癌発症
✓ 2個以上の原発性乳癌発症
✓ 第3度近親者内に乳癌または卵巣癌発症者が1名以上いる
・ 卵巣癌、卵管癌および腹膜癌を発症
・ 男性乳癌を発症
・ がん発症者でPARP阻害薬に対するコンパニオン診断の適格基準を満たす場合腫瘍組織プロファイリング検査で、BRCA1または/かつBRCA2の生殖細胞系列の病的バリアント保持が疑われる

2.出生前診断に関する遺伝カウンセリング
遺伝カウンセリング外来では、当院産婦人科や他施設で実施された、羊水検査・絨毛検査等の出生前検査の結果、染色体疾患等が判明した場合に、その結果の詳しい説明、判明した疾患の詳しい説明、今後の方針決定プロセスのサポートを含めた遺伝カウンセリングを実施ししています。また、着床前診断に関して、日本産婦人科学会指針に基づいて、検査前の第三者機関としての遺伝カウンセリングに対応しています。
3. 遺伝性疾患に関する遺伝カウンセリング
当院は、遺伝学的検査・遺伝カウンセリング加算に関して、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関として認定されています。遺伝カウンセリング外来では、保険収載されている遺伝学的検査の一部が実施可能です。検査をご希望される方がいらっしゃいましたら、まず、遺伝カウンセリングを申し込みいただき、遺伝カウンセリング結果に基づいて、検査適応を検討いたします。

料金のご案内

【保険診療】
1.がん遺伝子パネル検査
検査提出時:80,000円
結果説明時:480,000円+10,000円(遺伝性腫瘍カウンセリング加算)
上記合計額の自己負担分(0~3割)(高額医療費制度適応)
2.BRCA1/2遺伝子検査(乳癌・卵巣癌・HBOC)
検査提出時:202,000円+10,000円(遺伝カウンセリング加算)
上記合計額の自己負担分(0~3割)(高額医療費制度適応)
3.遺伝性疾患遺伝学的検査
検査提出時:38,000円、50,000円、80,000円のいずれか(検査種類によります)
+10,000円(遺伝カウンセリング加算)
上記合計額の自己負担分(0~3割)(高額医療費制度適応)
【自費診療】
4.母体血胎児染色体検査(NIPT)
検査提出時:検査費用(実費)+遺伝カウンセリング料:10,420円(税込)
結果説明時:遺伝カウンセリング料:5,210円(税込)
5.遺伝性腫瘍遺伝学的検査
検査提出時:検査費用(実費)+遺伝カウンセリング料:10,420円(税込)
結果説明時:遺伝カウンセリング料:5,210円(税込)
6.遺伝カウンセリングのみ
遺伝カウンセリング料(1回目):10,420円(税込)
遺伝カウンセリング料(2回目以降):5,210円(税込)

外来の予約方法

1.がんゲノム外来
該当診療科初診外来あてに、地域医療機関より、地域医療連携室HPの「診療予約の申し込み手順」をご参考にFAXでお申し込みください。
2.NIPT外来
産婦人科初診外来あてに、地域医療機関より、地域医療連携室HPの「診療予約の申し込み手順」をご参考にFAXでお申し込みください。
3.遺伝カウンセリング外来
地域医療機関からのご紹介の場合は、地域医療連携室HPの「診療予約の申し込み手順」をご参考にFAXでお申し込みください。
患者様ご自身からのお申し込みの場合は、地域医療連携室直通電話番号(052-991-8145)までお問い合わせください。

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